ナチュログ管理画面 キャンプ キャンプ 関東 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2010年05月23日

星空案内のTIPS~星座っていつからあるの?

今回も、星空散歩ガイドをするときの前座に使う、暗闇に目を馴らしていただくまでの時間稼ぎのお話を。
前座ネタは、ISS(国際宇宙ステーション)出現待ちの時にも使えるので、沢山あった方がいいのです。 ^^v

星は何十億年も前からあるのですが、星空案内のTIPS~星座っていつからあるの?今回は人間が作った全天で88個も制定されている星座っていつ頃からあるのか?という話です。かなり昔に遡った話で諸説ありますので、ガイドの時はそのうちの幾つかをかいつまんでお話しています。

星座は紀元前3000年頃にメソポタミア文明(今でいうイラクのあたりで栄えた文明)の時代にどうやら部分的に決まり始めたそうですので、もう5000年も前になります。

当時、彼らにとっての星を見る理由は、今の私たちの様に、単に「綺麗だなぁ~、癒されるなぁ~」という風に見る対象ではなかったようで、星を見ることは「生きる為のノウハウを得ること」を意味していました。

星は幾つかの例外を除いて毎年おなじ時期に全く同じ場所に出現することから、「種まきの時期」「洪水の時期」を知ることができることに気がつきました。大地ですら天災などで形を変えるにも関わらず、自分たちでは触ることもできない「星」だけが唯一不変のものとして確実に同じ時を刻んでいることを知ったのです。彼らがそれ(星の動き)を神のお告げだと思ったことはとても自然なことでした。

また、その確固たる秩序をもって動いている星たちの中に太陽・月・惑星の様にフラフラする(^^;)星たちが居るものですから、特にこれらに対して「何か(?)を告げる神」をあてはめて考えていたようです。

そんなことから古代から星を観測することが政治的に重要視され、特に太陽が通る黄道(こうどう)と呼ばれる場所に位置する星座たちが順次決まって行ったようです。

そして、稲作が九州あたりで始まった弥生時代の頃、ギリシャ時代(紀元前700年代あたり)を迎え、当時の神話をあてはめた人や動物たちが空に描かれ始めました。紀元2世紀には、天文学者のプトレマイオスが48星座を提唱して、現在の星座の基礎となっています。日本では卑弥呼が活躍していた頃ですね。

さて、書き始めに全天で88星座と書きましたが、48星座ではまだ40程足りません。でも、この48星座は、ほんの400年ぐらい前まで増えることはありませんでした。なぜ?

星空案内のTIPS~星座っていつからあるの?答えは、16世紀の「大航海時代」で、人々が南半球まで船を漕ぎだしたことによります。今まで見ることのできなかった南の星の並びに、星座を当てはめていったわけです。皆勝手に星座を作ったものですから、一時は無法状態となり、1928年の国際天文学連合が88に整理したという経緯があります。(私は、この年を「星座っていったいイクツヤ?(1928)とゴロを合わせて覚えています^^;)

ですので、今の星座が確立されてからまだ100年も経っていないのですね。

※星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しております
※イラストはイラストわんパグさんのフリー素材を使わせていただいています






同じカテゴリー(星空ガイドのTips)の記事画像
宇宙プロジェクター!
夏至のお話
星空ガイドに歴史の勉強?
いちばん「大きな」星
月はどうして裏側が見えないの?
星空案内のTIPS~地球が15cmの玉だったら・・・
同じカテゴリー(星空ガイドのTips)の記事
 宇宙プロジェクター! (2011-08-09 20:42)
 夏至のお話 (2010-06-20 16:56)
 星空ガイドに歴史の勉強? (2010-06-15 00:25)
 夏はなぜ暑い? (2010-06-01 23:35)
 いちばん「大きな」星 (2010-05-30 14:11)
 月はどうして裏側が見えないの? (2010-05-29 18:43)

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
星空案内のTIPS~星座っていつからあるの?
    コメント(0)